自動車はリサイクルできる？

手放した自動車はどうなるの？

新しく自動車を買い替えるとき、ほとんどの場合は今の車を中古車として売却するか廃車にします。中古車として売却した場合は、次の乗り手が自動車を使用するので問題ありませんが、廃車した場合、乗っていた自動車はどうなるのでしょうか。実は使用済みの自動車はすべてリサイクルされます。この記事では、意外と知らない自動車のリサイクルについて紹介します。

1.廃車になった自動車はリサイクルされる

現在、年間で約350万台の自動車が廃車されています。自動車は鉄などの有用金属から製造されているので、総重量の約80％がリサイクルされ、残りの20％は自動車の解体・破砕後に残る老廃物として埋立処分されてきました。しかし、どんどん埋立処分場の容量が少なくなり、そのため処分費用が高くなってしまいました。結果、廃車の不法投棄や不適切処理が増え、地球環境に悪い影響を及ぼすようになりました。

・埋立処理場の容量不足
・廃車の不法投棄により有害物質が流出され、土壌や地下水などが汚染される
・廃車の不適切処理により、大気放出されたフロン類がオゾン層を破壊して、生態系に影響を及ぼす
・自動車のエアバックやシートベルトを安全に処理するには専門的な技術が必要なため、処理が進まない

これらの問題を解決するため、2005年1月から使用済自動車の再資源化等に関する法律（通称「自動車リサイクル法」）が施行されました。

2.自動車はどうリサイクルされる？

今まで乗っていた自動車を手放して廃車にすると、自動車はリサイクルされます。現在は自動車リサイクル法によって、自動車保有者や自動車メーカーなどの自動車産業界が一体となり、ほとんどの自動車がリサイクルされるようになりました。結果、自動車の最終処分量や、不法投棄の数も大幅に減少しました。

2-1.具体的にどのようにリサイクルされるのか？

廃車になった自動車は解体業者の手によって、エンジンやボンネットなどがリサイクルされます。鉄などの有用金属は再び素材として使われ、エンジンやドアなどの部品は点検・清掃などをして、中古部品として利用されることもあります。事故などを起こして部品のみを交換したいときは、こういったリサイクルの中古部品を選ぶと費用を安く抑えることが可能です。廃車になった自動車から取り外した部品を修理し、劣化した部分を新品と交換して、再生部品として利用されることもあるのです。
このように自動車から使える部品を徹底的にリサイクルに回すことで、最終処分量を減らすことができます。乗っていた自動車が廃車になってすべて処分されてしまうより、部品となって他の自動車に使われる方が環境にもやさしくなります。

3.まとめ

自動車のリサイクルについて紹介しました。自動車を廃車する場合、その自動車がどうなるのか知らなかった方も多いのではないでしょうか。現在は自動車リサイクル法によって、ほぼすべての自動車がリサイクルされ、廃車になった後も中古部品や素材として利用されています。自動車リサイクル法が施行される前は、自動車を解体したときに出る老廃物の多さや不法投棄の多さ、土壌や環境を汚染してしまうなどの問題が多くありました。自動車のリサイクル率を高めたことによって、環境に配慮した社会が構築されました。
「株式会社井上商店」では、自動車リサイクル事業を展開しており、適正処理で資源リサイクル率を高めています。また、省力化や自動化も積極的に取り入れて、循環型社会の実現に大きく貢献していきます。ご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。