廃プラスチックのリサイクルで地球を守ろう！

1-1. ケミカルリサイクル

「ケミカルリサイクル」とは、その名の通り化学反応を利用してリサイクルする方法です。たとえば、廃プラスチックを石油に戻す技術や、ガス化して化学工業の原料として再び利用する技術などがあります。ほかにも、製鉄所で鉄を生産するときに使う高炉原料化・石鹸化・飼料化・ペットボトルを化学的に分解して、もう一度ペットボトルとして利用するモノマー化技術もあげられます。
ケミカルリサイクルは技術によって方法が異なります。不純物を取り除き、粉砕して洗浄した上で、造粒機を使って粒状にしたものを原料として使用するのが基本的な方法です。

1-2. マテリアルリサイクル

産業用として廃棄されたプラスチックを、再度プラスチック製品として利用する技術のことを「マテリアルリサイクル」といいます。たとえば、農家で廃棄物として出されたビニールハウスのフィルムなどは、レジ袋やゴミ袋へと生まれ変わるのです。また、お菓子の袋やレジ袋・トレイなどの包装に使われていたプラスチックは、植木鉢やゴミ袋・水切りネットとして再利用されます。そのほか、フェンス・コンテナ・土木シート・遊具などに生まれ変わります。このように、マテリアリサイクルは、汎用性の高いことが特徴です。
リサイクル工場で廃プラスチック以外のものをきれいに除去した上で、それらを粉砕し洗浄することが必要です。さらに、異物を取り除いた上で、ペレットやフレークと呼ばれるプラスチックの再生原料へと生まれ変わります。

1-3. サーマルリサイクル

「サーマルリサイクル」とは、廃プラスチックを含む廃棄物を焼却する時に起こる熱エネルギーを活用する技術です。選別が難しい場合や、プラスチックが混ざっていて分けるのが難しいという場合にも、焼却するだけでリサイクルを行えます。

2-1. 廃プラスチック回収の対象となるもの

多くの自治体で、廃プラスチック回収は、「プラスチック製容器包装」として回収されています。プラマークのついているものが対象です。シャンプーやリンスなどのボトル類・卵や果物が入っていたパック類・魚や肉が入っていたトレイ類・パンの袋やスナックの袋・ペットボトルのキャップやラベル・発泡スチロールの緩衝材などが回収対象となります。ペットボトルも廃プラスチックとして回収されますが、ペットボトルの回収専用の日と定められている場合も多いため、事前にしっかりと確認が必要です。
廃プラスチックを出す場合には、プラマークが表示されているかどうか確認した上で、汚れを洗った状態で出しましょう。汚れを取りきれないまま出してしまうと、リサイクル後の品質に影響が出てしまう可能性もあるため注意が必要です。

2-2. 廃プラスチック回収の対象にならないもの

上記のように、プラスチック製容器包装という形で回収が行われている場合には、プラマークのないものや、商品の容器や包装でないものは回収の対象とならない可能性があります。たとえば、歯ブラシやスポンジ、食品用のタッパー、バケツなどがあげられます。中身が無くなった時に不要とならないものは、プラスチック製容器包装には含まれないため注意が必要です。
また、点滴用のバッグは、可燃物として出す必要があります。さらに、注射針などの感染の恐れがあるものは、必ず医療機関で処理してもらうようにしましょう。

3. 民間企業がプラスチックを処理したい場合

民間企業で排出される大量の廃プラスチックは、リサイクル業者に持ち込むことで買い取ってもらえる可能性があります。コンテナやトレイ、バケツ、ビニールバンドなどさまざまなものが対象となっていますので、一度問い合わせてみるとよいでしょう。